SPring-8の高輝度な放射光を活用した
構造生物学研究環境の開発と整備を行っています

データの見方

KAMO report.html のIdxLatt、Isaはどのようなパラメータなのでしょうか?

IdxLattについては、IDXREF.LPの中にあるfirst subtree populationの数値です。指数付がうまくいったかを示すものです。こちらのウェブサイトをご参照ください。ISaについては、こちらのウェブサイトをご参照ください。

KAMO report.html のProblems(一番右のカラム)に表示されるステータスはどのような意味ですか?

下記の条件を一つでも満たせば表示されます。
IDXREF:
・最初に付けた指数の整数性が悪い時(小数点以下1桁目が0のものが9割未満のとき)
・最大のsubtree populationが9割以下のとき
・XPARM.XDSが生成されてないとき
INTEGRTE:
・SIGMARが一度でも1.5を超えてるとき
CORRECT:
・ISaが正しく決まってない,または10未満のとき

マージされたデータは、「merge_blend_**S_Name」と「merge_ccc_**S_Name」という2種類のフォルダに分かれていますが、blendとcccは具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

BLENDは格子定数に基づいたクラスタリングを、CCは強度相関に基づいたクラスタリングを行っています。
どちらが良いかという点については現状では明確な答えを持っていませんので両方を使用しています。CCなどは化合物の有無程度でクラスタが分かれることがありますので化合物ソーキングをしている場合などはクラスタごとに占有度が異なる等の事例はあります。結果を比較しながらご利用をお願いいたします。

処理後の統計値を知りたいが AimlessのLogはどこですか?

KAMOではXDSを使ってデータ処理を行なっています.したがってスケーリングはCORRECTを使っていますので統計値はCORRECT.LPに出力されています。Aimlessは使用していません。

分解能カットオフは、どのパラメーターをどのように指標にしているのでしょうか?

解能の閾値は基本的にCC1/2が50を下回ったシェルです。このように分解能を切ってスケールされたデータがXDS_ASCII.HKLで,これをMTZにするのは基本的にはCCP4のF2MTZが用いられています。
なお、KAMOによる自動データ処理は最終的な分解能カットオフはユーザーが決定するべきという立場を取っています。
そのため、論文に必要な統計値ということであれば必要な分解能でCORRECTをやり直す(XDSのインプットファイルXDS.INPを編集すればすぐできます)あるいはINTEGRATE.HKLからpointless, aimlessでスケールするなどの処理を行ってください。