SPring-8の高輝度な放射光を活用した
構造生物学研究環境の開発と整備を行っています

タンパク質結晶解析ビームラインに関するお知らせ

BL41XU, BL45XU (2019/9/13 更新)
BL26B1, B2(共同利用枠) (2017/9/30 更新)
BL32XU (2017/03/27 更新)

共用ビームライン

構造生物学Ⅰ:BL41XU

BL41XUは、光源であるSPring-8標準アンジュレータの高輝度特性を活かした高難度結晶(微小結晶、低品質結晶など)の構造解析を実現することを目的としたビームラインです。以下のような測定を行うために整備されています。
  • ~5μmサイズの微小結晶、及び600 Åを超える超長格子結晶の測定
  • 広範囲なX線エネルギー可変性(6.5~35 keV)を利用した、重原子による単波長異常分散(SAD)法、及び多波長異常分散(MAD)法による測定
  • Invserse Beam setting法、ビーム照射位置自動変更ツール等を利用した放射線損傷抑制に配慮した測定
  • 最小5μmのビームをプローブにして、結晶内の良質領域探索ツールを利用した低品質結晶からのデータ収集
  • 放射線損傷を考慮した試料温度選択(低温窒素ガス吹付け装置(~100K)、低温ヘリウムガス吹付け装置(>~20K))
  • 20keV以上の高エネルギーX線を利用した、0.8 Å分解能を超えるタンパク質の超高分解能構造解析
→ SPring-8 HP (BL41XU)

構造生物学Ⅲ:BL45XU

BL45XUは、膜タンパク質を含む数μmから数百μmまでの様々な大きさの結晶を対象とし、自動化された高効率な回折データ測定に対応するビームラインです。
  • ZOOシステムを用いた高速自動測定
  • 微小結晶やLCP結晶の測定
  • 遠隔実験:2020B期開始予定
→ SPring-8 HP (BL45XU)

理研ビームライン

理研構造ゲノムⅠ&Ⅱ:BL26B1 & B2

一般課題(全ビームタイムの20%程度)の申請が可能です。
BL26B1/BL26B2は偏向電磁石光源を用いた安定かつ広範囲な波長領域を持つX線が利用可能なビームラインです。
  • 50 μm~サイズの結晶及び~250 Aまでの格子長の結晶測定
  • プレートスキャン測定 (BL26B1)
  • 顕微分光装置:可視吸収スペクトル測定(BL26B2)
  • 遠隔実験:SPring-8に試料を送付すれば、インターネットを介して遠隔地から測定ができます。
→ SPring-8 HP (BL26B1/B2)
→ BL26B1/BL26B2専用HPを表示

理研ターゲットタンパク:BL32XU

一般課題(全ビームタイムの20%程度)と分科会留保の申請が可能です。
BL32XUは1μm集光ビームを利用することが可能なタンパク質結晶構造解析用の超高輝度ビームラインです。
  • ZOOシステムを用いた高速自動測定
  • ~10μmサイズの微小結晶の測定
  • LCP結晶の測定
  • 放射線損傷を考慮した試料温度選択(低温窒素ガス吹付け装置(~100K)、低温ヘリウムガス吹付け装置(>~35K))
→ SPring-8 HP (BL32XU)